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書籍・雑誌

読書の風景2026:モデルとしての家族

 この夏は昨年に引き続いて読書に関する絵画作品をかき集め、2026年カレンダーでどれを紹介しようかとむずかしい選択をしていた。多くの画家が、さまざまな「読む」場面を、それぞれの手法でカンバスに投影している。今日は、その中でひとつのグループを形成する「読み物をする家族の図」について、少し触れてみる。

 たとえばアンリ・ファンタン=ラトゥール(Henri Fantin-Latour)の1877年作品、「読書」。本を読んでいるのは妻のヴィクトリア、聴いているのはその妹のシャルロットである。実は同じ題材の1870年作品があるのだが、比べてみると画面から余計な情報が捨象され、静かな画面に内面的な深みが緊張感をともなって表れているのがわかる。

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読書(1877) アンリ・ファンタン=ラトゥール

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読書(1870)アンリ・ファンタン=ラトゥール

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2025年秋のお薦め図書

(1) クレムリンの5000日:プリマコフ政治外交秘録
エヴゲニー・プリマコフ著、鈴木康雄訳
NTT出版2002年発行 本体3,500円+税
 プリマコフ(Евгений Примаков) は元々はジャーナリストだったが、ゴルバチョフおよびエリツィンの時代に外交官や首相としてクレムリンの政治に深く関与する。ソ連、ロシアの政権内部だけではなく、地球規模の外交がどういうふうに運ぶのかを理解できる貴重な手記である。現在のモスクワ対ワシントンの駆け引きを見るためにも参考になる。
クレムリンの5000日: プリマコフ政治外交秘録
エヴゲニー プリマコフ
エヌティティ出版
2002-03-01


(2) 戦争広告代理店
高木徹著
講談社2005年発行 本体619円(税別)
 ボスニア紛争で、米国の広告代理店が作り上げた「セルビア人=加害者」という善玉悪玉作戦が、ユーゴスラビアの運命を決定し、NATO軍の空爆につながっていく。PRに莫大な費用と労力をかけ、強引に「真実のイメージ」を造り上げたものが勝利するという現代政治の怖ろしさを、著者は緻密かつ的確に取材している。


(3) 上海時代:ジャーナリストの回想(上・中・下)
松本重治著
中公文庫 1989年発行 各540円から560円
 昔のジャーナリストのインテリ度はすごかった。1899年生まれの松本重治は日本新聞聯合社上海支局長になり、日中戦争をなんとか回避しようと奔走する両国の人物と交流し続ける。読みながら実らなかった努力の跡を考える。



(4) 後悔するイヌ、嘘をつくニワトリ
ペーター・ヴォールレーベン著、本田雅也訳
早河書房 2021年発行 本体900円+税
 動物に恥じらいや後悔はあるのだろうか、利他主義の行動をとることがあるのだろうか、下心はあるのだろうか、など意表をつく疑問に答えを見つける観察記録。自然や共生する動物たちの姿を伝えるベストセラー作家、ヴォールレーベン(Peter Wohlleben)の楽しく読めて、人間社会についても考えさせられる良書。



☟ドイツ語原本はこちら



新刊『ミケランジェロ素描集』まもなく発売

 ミケランジェロ・ブオナローティ(Michelangelo di Lodovico Buonarroti Simoni, 1475-1564)は、フィレンツェ共和国カプレーゼに生まれた。大理石採石場を経営する父の元で育ち、10歳代前半にすでに際立った画才を発揮していたミケランジェロが、成人してルネッサンス芸術を牽引する彫刻家として活躍することになるのは、無理のない成り行きだった。パトロンであったメディチ家の興隆と没落、ローマ教皇庁の庇護と代替わりなど紆余曲折があったにもかかわらず、突出した才能のおかげで大作の依頼が止むことはなかった。現存する作品群も『ダビデ像』や『ピエタ』、システィナ礼拝堂天井画および壁画、各地の礼拝堂建築など、どれもが傑作とされる。


  今回はそんなミケランジェロの素描群から、特徴的なものを選び、『ミケランジェロ素描集』(A4判全カラー・32頁)にまとめてみた。その編集作業で多数の素描を眺めるうちに、職人として黙々と作業を続けるミケランジェロの姿が浮かび上がってくる。


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読書の風景:画家が繰り返し描いてきた静かな日常

 長くて厳しい夏がなかなか終わりそうになかった今年、静かに読書できる秋がとても恋しく、「よ~し、2025年用カレンダーは『読書』をテーマに制作しよう」と考えた。さて関連する絵画を調べ始めたところ、数えきれないほど膨大な数の作品が後から後から現れてくる。「読む」という行為は読書以外に「手紙を読む、新聞を読む、看板を読む、能書きを読む」など、私たちの日常のなかで非常に重要な位置を占めているので、関連する作品数も非常に多いのだ。結局、情報の山に埋もれながらの大変楽しいカレンダー制作作業となった。読書愛好家の方々にも楽しんでほしいと思い、80点近くの作品を選んで短い動画を作ったので。最後に紹介する。


 さて、「読む」ことを描いた作品にはいかに多くの情報が詰まっているか、という例を以下に挙げてみようと思う。次の作品は、カレンダーには載せられなかった『訪問客』(1850年作品)という小品である。画面をクリックすると大きくなる。


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『訪問客』(1850年、カール・シュピッツヴェーク)


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新刊美術書『テオドール・ジェリコーの習作』

 テオドール・ジェリコー作の『メデューズ号の筏』は、ルーブル美術館常設展示作品の中でもとても人気があり、いつも人だかりができている。490x716㎝の巨大なキャンバスに描かれ、まことに激しい様相を呈するこの作品の趣向は、「時の政権が隠したい重大事件の記憶を芸術の世界に再現する」という大胆なもので、当時としては常識破りだった。そのため、デビューした1819年のサロンでは賛否の激しい論争が巻き起こり、結局、魂を注いだ油絵はお蔵入りとなってしまった。ルーブルがこの問題作を買い取って展示作品群に付け加えたのは、ジェリコー死後である。このたび弊研究所では、フランスの芸術サロンに逆風を巻き起こしたこの若き才能、ジェリコーの小品を集めた画集、『テオドール・ジェリコーの習作』を出版することとなった。

 

 ジェリコーのデッサンの正確さとすぐれた構図、そして題材をとらえる鋭い視点は突出しており、鬼才として画壇の頂点に君臨することもできたはずなのだが32歳で夭逝してしまったため、完成された作品は非常に少ない。なんとも惜しいので、せめて残された習作群を日本に紹介しようと作業を始めたところ、膨大なデッサンやリトグラフに遭遇することになった。弊研究所で作成できる美術書はささやかなものだが、人生をまっとうできなかった天才画家の息吹きを伝えるべく、ジェリコー的な断片を可能なかぎり取り上げたつもりである。個々の作品については簡単な制作方法と年代以外、細かい解説は加えていないので、鑑賞者は先入観なしにジェリコーと対面し、彼の世界を楽しんでいただきたい。

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ソビエト体制を批判したブルガーコフのSF小説『犬の心臓』の映画化(1988)

 ミハイル・ブルガーコフ(1891-1940)は、ロシア帝国下のキエフ(今のキーウ)に生まれた。両親はともにロシア人で、父親はキエフ神学アカデミーの教授、母親は教師という家庭だった。ミハイルは医学部卒業後、ロシアの農村で働き始め、内戦時代には白軍・赤軍双方に医者として従軍したが、重篤なチフスを患った後、作家となる。

 1925年に一部が発表された自伝的小説『白衛軍』は好評を得て、舞台劇にもなった。ところが続いて発表した『運命の卵』(1925)と『犬の心臓』(1925)というSF小説が、どちらも共産主義革命を批判する内容であったため、発禁処分となる。その後、ブルガーコフの作品は、『巨匠とマルガリータ』を含めてほぼ全て、闇に葬られた。60年以上におよぶ封印を経た1988年、『犬の心臓』はペレストロイカに揺れるソビエトのテレビ局によって命を吹きかえした。ドラマ映画としてソビエト中に放映されたのである。今回はこの作品を取りあげる(注1)。

注1:『犬の心臓』は出版する前に検閲で発禁処分となり、原稿は没収された。その後、1960年代に英国とドイツで出版されている。映画化はソビエト連邦に先立って1976年、イタリアで実現している。タイトルは『Cuore di cane』で主演はマックス・フォン・シドー。こちらはソビエト版より軽いノリの喜劇になっている。ソビエト版テレビ映画のロシア語タイトルは『Собачье сердце(英語版では『Heart of a Dog』)、1988年Ленфильм制作、Владимир Бортко監督、モノクロ2時間16分。おそらく2回に分けて放送されたと思われる。

Михаил-Булгаков
ミハイル・ブルガーコフ
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新刊書まもなく発売『モーティマー・メンペス作品選Ⅱ:ブルターニュ』

表1
新刊書:113日発売予定
『モーティマー・メンペス作品選II:ブルターニュ』
52ページ(全カラー44作品)価格 1,210円(税込)


 モーティマー・メンペス(Mortimer Luddington Menpes)は1855年、オーストラリアのアデレードに生まれた。少年時代に写真の色付け技術を習得した後、1875 年には両親とともにロンドンに移住して美術学校で修業する。1880 年、メンペスは多くの芸術家が集まるブルターニュ地方を訪れ、芸術村ともいえるポン=タヴァンに住み着いて、3年ほどの間に数多くの作品を残した。㊟


 昨年、当研究所で発行した『モーティマー・メンペス作品選:日本と世界と戦争と』は、19世紀末の日本庶民の暮らしを描写した水彩画を中心に、彼の意欲的な作品群を総合的に紹介したが、今回はフランスでの作画活動の成果を示す紀行画集、『ブルターニュ』(Brittany1905年初版発行)に掲載された絵画作品を選んだ。


 メンペスの紀行画集を今日に例えるならば、「ひとり歩き旅行ガイド」のようなもので、ブルターニュ各地を紹介した文章にカラー印刷の絵画が多数添えられるという、当時としては非常に斬新な趣向だった。文章は娘のドロシーがメンペスの記憶を文字に起こした。ドロシー本人もまた少女時代の1894年、父母とともにブルターニュを訪問してしばらく滞在しているせいか、生き生きとした文章になっている。


 今回発行する美術書ではあえてメンペスの絵画だけを採用したが、元になった紀行画集の中には、ポン=タヴァン派の作画風景を観察した記述がある。短い部分だがなかなか面白いので、そこだけは抜粋翻訳して添えた。


㊟ポン=タヴァン派はゴーギャンなどが所属したアバンギャルド芸術集団。


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続、ハンナ・アーレントってどうよ?ヤコブ・ロゾウィックの批判書、『ヒトラーの官僚たち:ナチ秘密警察と凡庸な悪』

 ヤコブ・ロゾウィック(Yaacov Lozowick)は著書、『ヒトラーの官僚たち:ナチ秘密警察と凡庸な悪』(2000で、「アドルフ・アイヒマンはハンナ・アーレントが指摘したように無自覚な官僚だったのか」、ということを歴史学者の立場から検証した(注)。ナチス・ドイツにおけるアイヒマンの役割を分析したもので、文体も簡潔で、専門書というよりはむしろ一般の読者を想定した良書である。だが、アーレントを真向から批判したためか、評論家たちからはほとんど無視されてしまった。映画『肯定と否定』で注目を浴びた歴史学者、デボラ・リップシュタッツもその著書、『アイヒマン裁判』(2011、The Eichmann Trial)でアーレントを批判したが、こちらはそれが中心テーマではなかったため、多くの批評家たちはそこに深入りせずに論評した。そんな事情を考えながら、ロゾヴィックが解体したアイヒマンについて考えてみる。 

(注)Yaacov Lozowick, Hitler’s Bürokraten: Eichmann, seine willigen Vollstrecker und die Banalität des Bösen、2000。英語版は Hitler's Bureaucrats: The Nazi Security Police and the Banality of Evil

ヤコブ・ロゾウィックはドイツ生まれの歴史家。イスラエル国立公文書館で公文書研究の責任者を務めた。

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『死せる魂』(1984)ゴーゴリの社会風刺小説を映画化

 ここのところ、ウクライナ南東部のヘルソンという地域でのロシアとウクライナの戦闘がよくニュースになっている。人口調査によると、この地域では76.4%がウクライナ人で20.0%がロシア人と自認している一方、ロシア語人口は45.3%にのぼる。つまり自覚的ウクライナ人でもロシア語をしゃべっている割合がかなり多いのだ。歴史的事情によると思われるが、実はこの土地が登場するロシア文学の古典がある。ニコライ・ゴーゴリ(1809-1852)の『死せる魂』である。世界中のロシア文学好きに人気がある作品で、これまでに何度も映画化されており、今回はその中から1984年ソヴィエト版TVシリーズ(5話:6時間28分)を取りあげる。監督はミハイル・シュバイツェルで、主人公のチチコフを演じるのはアレクサンドル・トロフィモフ。ロシア内戦時代における映画界の混乱を描いたドラマ映画、『愛の奴隷』(1976年、ニキータ・ミハルコフ監督)でも好演している癖の強い俳優である。ヘルソン州が登場するのは種明かしに近い後半部分なので、今しばらく辛抱を。


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映画からの低解像度スクリーンショット

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ドイツ映画『コリーニ事件』イタリア人容疑者の謎にせまるダイナミックな法廷劇

 ドイツ映画『コリーニ事件』(2019年)は、ナチスの犯罪に関する時効問題をあつかったフェルディナンド・フォン・シーラッハの同名ベストセラー小説(2011年)の映画化だ。主役のカスパー・ライネンを演じるのは、エリヤス・エムバレク(Elyas M’Barek)。トルコ系の若手弁護士という設定を、魅力的に演じている。そして冒頭のシーンで、澄みきった青い空のような目のアップを見せてくれるのが、往年のマカロニ・ウエスタン俳優、フランコ・ネロである。なかなかいい年寄りになっている。

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Franco Nero, 36th Fajr International Film Festival. 20 April 2018

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アダム・トゥーズ『破壊の報酬:ナチ経済の形成と崩壊』

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 アダム・トゥーズが2006年に上梓した歴史書、『破壊の報酬:ナチ経済の形成と崩壊』(注1)は、ナチスの台頭から第三帝国の終焉までをヒトラーの政策とその経済効果に焦点をあてながら詳細に分析し、一気に学界内外の注目を集めた力作である。ヴェルサイユ条約後のドイツでヒトラーはどのような情勢分析をし、いかなる思惑からその経済政策を推し進め、実際はどう展開し、それがその後の東部戦略やホロコーストにどのように影響していったのかを、詳細なデータと膨大な参考文献を駆使して分析した本書は第三帝国の研究に新たな光をあて、今や古典として評価されつつある。概論や通史をあつかった本ではないので、政党政治や外交の流れなどについては他の文献を参照する必要があるが、すこぶる読み応えのある研究書だ。短い記事でまとめるのはちょっと無理な代物だが、とにかく面白い内容なので少しだけ紹介しておこうと思う。
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クレムペラー著『<LTI>第三帝国の言語』民衆を操るナチスの言い回し

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 LTI(Lingua Tertii Imperii=第三帝国の言語)とは、ドイツの言語学者ヴィクトール・クレムペラー(1881-1960)の造語で、ナチス・ドイツで頻繁に使われた言語表現を指す。当時ドレスデンの大学教授であったクレムペラーは、ユダヤ系であったため職を奪われ、友にも裏切られ、絶望のふちにあった。そんな彼を精神的にささえたのは、密かにLTIを記録するという言語学者としての命がけの作業だった。今回は、1947年に出版された『第三帝国の言語』(LTI. Notizbuch eines Philologen)の日本語翻訳版(1974年発行)を取り上げる。最近、支配層の日本語が変になってきている私たちの社会を考えるうえでも、参考になりそうな書物である。
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ウーリー・オルレブ『走れ、走って逃げろ』の映画化(2013年)

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 戦時下ポーランドにおける実在のユダヤ人少年の逃避行をもとに、ウーリー・オルレフが執筆した児童文学、『走れ、走って逃げろ』(岩波少年文庫・母袋夏生訳)がぺぺ・ダンクァート監督によって映画化された。劇場上映用の邦題は『ふたつの名前を持つ少年』になっているが、原題が小説、映画ともに"Biegnij, chlopcze, biegnif/Lauf, Junge lauf/Run, boy run"(順にポーランド語・ドイツ語・英語)となっていることに加え、岩波少年文庫版がすでに定評のある作品として巷に出回っているので、あえてここではわかりやすい題名、 『走れ、走って逃げろ』で紹介する。
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『マリオと魔術師』(1994)トーマス・マン原作映画

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『マリオと魔術師』(Mario und der Zauberer,1994)は、大衆を扇動する人物を描いたトーマス・マンの短編小説の映画化。監督は、自らも主演しているクラウス・マリア・ブランダウアー。(写真は以下より引用。"Klaus Maria Brandauer Viennale 2012 a" by Manfred Werner / Tsui - Own work. Licensed under CC BY-SA 3.0 via Wikimedia Commons - https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Klaus_Maria_Brandauer_Viennale_2012_a.jpg#/media/File:Klaus_Maria_Brandauer_Viennale_2012_a.jpg)
 原作は1930年に執筆され、ファシズムを皮肉った風刺文学である。イタリアに取材していることもあって、『ヴェニスに死す』の原型になる風景も描かれているが、『マリオ・・・』のほうは政治的色彩が強い。小説での語り部、「私」は映画にはフューマン教授として登場。ナショナリズムの色彩が濃くなっているイタリアのリゾート地を家族とともに訪れる。画面全体にヴィスコンティ作品のような雰囲気が漂っているのも、なかなか味わい深い。
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ギュンター・グラス(16 October 1927―13 April 2015)逝去

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 ドイツの作家、ギュンター・グラスが4月13日、他界した。映画が大ヒットした『ブリキの太鼓』の原作をはじめとする”ダンツィヒ三部作”など、優れた作品を多数残した。また、SPDの支持者としての発言も盛んにおこなった。いっぽうで自身が過去にナチス武装親衛隊員として闘ったことを2006年の作品、『玉ねぎの皮をむきながら』で初めて告白、78歳になるまで自己の過去について告白しなかったことから激しい批判をあびた。
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クレンペラー『私は証言する・ナチ時代の日記』のドラマ化DVD

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 ドレスデン工科大学の仏文学教授であり、言語学者でもあったユダヤ系ドイツ人ヴィクトール・クレンペラーの日記は、ナチス政権下での暮らしを綴った第一級の資料であるとともに、ひとりの知識人の独白として味わい深い。この日記をドイツのテレビ局Das Easteがドラマ化し、1999年『Klemperer; Ein Leben in Deutschland』(日本語にすると『クレンペラー:ドイツにおけるある生涯』といったところ)として放映した。現在DVDになって出回っている。12話でDVD4枚組みと少し長いが、なかなか見ごたえがあるので紹介したい。(日本語字幕版はまだ出ていないようです)。

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【ウィシュマさん国賠名古屋地裁第2号法廷】
12月から医師等4名証人尋問
■2025年
12月04日(木)14:30~
12月11日(木)14:30~
12月24日(水)10:30~
■2026年
1月14日(水)10:30~
1月28日(水)10:30~
 **************

※対ロシアが上手くいかなくて踵をかえしてベネズエラ。これも事実上失敗で今度はイラン。精神鑑定と24時間カウンセリングが必要な深刻な症状だと思う。

※なるほど。80年前は「現人神」に命を捧げた幼稚な民族が今度は「真のお母様」に骨までしゃぶられたってことか。

※誰かネタニヤフのことを「凡庸な悪」と言う人いる?

※原爆を落とさなくても日本は降伏していたが戦後史も変わっていただろう。まず無条件降伏までの日程が延びてソ連軍が北海道を制圧し場合によっては南進する。戦後処理は日本のどこかで南北にぶった切ってドイツのように分割する形で終結した可能性が高い。その場合、朝鮮半島の分断という悲劇はひょっとしたら免れたかもしれない。どちらにしろ日本はこの戦争で近隣諸国に多大な迷惑をかけた。《続編》もちろんそれでも原爆は落とさない方が良かったに決まっている。我が国は日本連邦共和国と日本民主主義人民共和国の二つに分かれただけだから。バラライカ弾いてカチューシャを歌って結構楽しく暮らせたと思う。

画像は西鶴一代女(1952年東宝:溝口健二監督)のスチールに自動着色+手修正

日独韓伊の米軍基地

《国会オンライン中継録画》
◎衆議院インターネット審議中継

◎参議院インターネット審議中継


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戦争の彼方
¥1650(税込)


ウィーンへの帰還
¥1650(税込)


赤いオーケストラ
¥1650(税込)


革命の内側¥1650(税込)

当研究所制作の美術書

10月1日発売開始
2026年カレンダー:読書の風景¥550(税込)

ミケランジェロ素描集
¥1650(税込)


テオドール・ジェリコーの習作
¥1650(税込)


モーティマー・メンペス作品選Ⅱ:ブルターニュ
¥1210(税込)


モーティマー・メンペス作品選:日本と世界と戦争と
¥2530(税込)


ドラクロワ素描集
¥1100(税込)


本を読む
ジャカルタ・メソッド : 反共産主義十字軍と世界をつくりかえた虐殺作戦(ヴィンセント・ベヴィンス著)

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