現在、英国人口の4分の1におよぶ1500万人もの人々が、貧困ライン以下の生活を強いられている。失業率は3.8%という記録的な低さであるにもかかわらず、何百万人もの人々が働く貧困層であり、日々の支払いすらできないという状態なのだ。社会保障制度は崩壊していて、福利厚生はこの10年間で50%も削られている。その結果、社会の不平等は拡大し続けて戦後最大になり、公的援助を失った弱者は文字どおり痩せ衰えて死んでいく。こうした政府の無策を受けて、国中のあちこちに相互援助のコミュニティーが出現し、市民たちが自主的に支えあうようになった。DW(Deutsche Welle)制作のドキュメンタリー、『英国の貧困:なぜ何百万の英国人は無一文なのか』(Poverty in Britain: Why are millions of Brits so broke、2023年7月放映)は彼らの日常にカメラを持ち込み、感情移入を避けた語り口で淡々と紹介する。スープキッチンがあちこちにでき、心ある市民が支え合って生きる姿は今日の日本とも重なり、観る者に激しく訴えかけてくる。
David Cameron announces his resignation as Prime Minister in the wake of the UK vote on EU membership. (licensed under the United Kingdom Open Government Licence v3.0) ユニバーサル・クレジットを導入したデビッド・キャメロン首相(当時)
イギリス
パレスチナ人に対するイスラエルの長年にわたる暴力行為に抗議して2005年、BDS運動:「イスラエルに対するボイコット・投資撤収・制裁運動」(Boycott, Divestment, and impose Sanctions on Israel)が始まった。イスラエルを「アパルトヘイト国家」と見なすこの運動が世界に広がるにつれて、イスラエルは自国のイメージを回復する必要にせまられた。そこで元情報部員だった人物などを使って、BDSつぶしに動き出したのが、イスラエル戦略実務省である。中でもBDS運動の拠点があり、パレスチナに連帯するジェレミー・コービンが率いる英国労働党は、最大のターゲットになった。労働党内で「反ユダヤ主義騒動」が立て続けにおこった背景でもある。イスラエルの動きを察したアルジャジーラ(アラビア語と英語でニュースを流しているカタールの放送局)は、イスラエル・ロビーがうごめくロンドンの労働党界隈に隠密の記者を潜入させた。ドキュメンタリー、『ザ・ロビー』(”The Lobby”、2017年4回シリーズ)はその記録である。
続きを読む1948年7月5日、英国にNHS(国民保健サービス)が導入された。この制度は貧富の差なく国民すべてに医療を無料で提供するもので、それまでは貧しくて病気を治療できなかった多くの国民を救った。今日までの長い間に多少の変化はあるが、費用は基本的に国家予算で賄われる。この制度の歴史については、わかりやすいドキュメンタリーがちょっと見当たらないので、少し地味な作品を二つほど紹介する。ひとつはBBCで2008年に放映されたドキュメンタリー、『The NHS: a difficult beginning(国民保健サービ
ス:困難な始まり)』、もうひとつは同じくBBCだがウェールズ地方で2012年に放映された短編ドキュメンタリー、『Welsh Greats - Aneurin Bevan(ウェールズの偉大な人物:アナイリン・べヴァン)』。2作品ともアナイリン・べヴァン(Aneurin Bevan、通称ナイ・べヴァン)という労働党の政治家に焦点があてられている。

https://historicengland.org.uk/research/inclusive-heritage/disability-history/
時間に余裕のある方や英語原文で味わうのがおっくうでない方は、上記アドレスに飛んで内容をじっくり読んでいただきたい。このブログで私が紹介するのは要約である。
エイブラム・ゲイムズ(1914-1996)は20世紀英国最大のグラフィック・デザイナー。膨大な量の作品を残していて、その中にはBBCやギネスのデザインもあれば、第二次世界大戦中の政府公認アーティストとして作成した100点にのぼる宣伝ポスターも含まれる。とにかく多作で、そのどれもが高い水準を示している。ゲイムズはこの分野での正式な訓練をほとんど受けていなかったというから、驚きだ。
"Verbatim theatre"という聞き慣れないドラマ形態がある。日本語訳は定着していないと思うが、あえて訳すと「逐語再現劇」で、ドラマにしようとする事件の当事者たちの発言を厳密に再現して役者にしゃべらせる劇ということになる。この手法を用いてアンドレア・ダンバー(Andrea Dunbar、スラムから生まれた実在の女流舞台作家)とその娘たちにまつわる実話をドラマ化したのが英国の映画、『The Arbor』(2010)だ。監督はあらゆる映画祭で賞を総なめした『The Selfish Giant』(2013)のクリオ・バーナードだといえば、「なるほど」とうなずく方も多いだろう。
今週の拾い読み
【沖縄】****************
【昨日のオンライン拾い読み】はこちら
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【資料・長文記事】NED(全米民主主義基金)に関するファクトシート(中華人民共和国外交部、2022年5月7日) Fact Sheet on the National Endowment for Democracy (Ministry of Foreign Affairs of the People’s Republic of China)
【「人間の大地で、今」50回シリーズ】命を守る「難民認定」と「在留特別許可」外国人の長期収容・送還問題を考える(日本カトリック難民移住移動者委員会) https://www.jcarm.com/resources/terre-des-homme/
勝手におすすめビデオ
ドキュメンタリー「フツーの仕事がしたい」2008年作品、監督:土屋トカチ、70分カラー勝手におすすめサイト
早稲田大学・水島朝穂のホームページ
【ウィシュマさん国賠名古屋地裁第2号法廷】
12月から医師等4名証人尋問
■2025年
12月04日(木)14:30~
12月11日(木)14:30~
12月24日(水)10:30~
■2026年
1月14日(水)10:30~
1月28日(水)10:30~ **************
※対ロシアが上手くいかなくて踵をかえしてベネズエラ。これも事実上失敗で今度はイラン。精神鑑定と24時間カウンセリングが必要な深刻な症状だと思う。
※なるほど。80年前は「現人神」に命を捧げた幼稚な民族が今度は「真のお母様」に骨までしゃぶられたってことか。
※誰かネタニヤフのことを「凡庸な悪」と言う人いる?
※原爆を落とさなくても日本は降伏していたが戦後史も変わっていただろう。まず無条件降伏までの日程が延びてソ連軍が北海道を制圧し場合によっては南進する。戦後処理は日本のどこかで南北にぶった切ってドイツのように分割する形で終結した可能性が高い。その場合、朝鮮半島の分断という悲劇はひょっとしたら免れたかもしれない。どちらにしろ日本はこの戦争で近隣諸国に多大な迷惑をかけた。《続編》もちろんそれでも原爆は落とさない方が良かったに決まっている。我が国は日本連邦共和国と日本民主主義人民共和国の二つに分かれただけだから。バラライカ弾いてカチューシャを歌って結構楽しく暮らせたと思う。

日独韓伊の米軍基地

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