年末年始にかけて、袖井林二郎著の『拝啓、マッカーサー元帥様』(1985年初版発行)をたいへん面白く読んだ。読み始めてまず驚いたのは、昨日まで皇軍として、あるいは銃後の護りとして一億玉砕を覚悟していた人々が、敗戦したとたん、落ち込む暇もなくあっという間に新たな親分になじみ、お近づきのご挨拶ともいえる手紙を競って書き送っていたことだ。その総数は推定約50万通。当時の日本人の8割が文字を書けたとして、実に150人に1人が占領中のGHQに手紙を書き送った計算になる。著者の袖井氏は、「日本全国各地から文字通り老いも若きも、男も女も、旧軍人から共産党員までが思いのたけをこの外来の支配者に書き送った手紙の群れは、日本人がどのような民族であるかを雄弁に物語っている」、と前書きで指摘している。































